福岡市で会社設立の登録免許税を実質0円にする|条件と申請の順番
福岡市で会社設立をするなら、知っておく価値のある制度があります。国の特定創業支援等事業の証明を受けると登録免許税が半額になり、さらに福岡市の新規創業促進補助金で残りの半額相当が補助されます。結果として、登録免許税の負担が実質0円になる仕組みです。
金額でいうと、株式会社なら15万円が0円、合同会社なら6万円が0円になります。会社設立の代行手数料が数万円であることを考えると、手数料の値引きよりはるかに大きい話です。
ただし条件があります。「福岡市なら誰でも0円」ではありません。1か月以上の受講が必要で、申請には順番があり、先着順で予算の上限もあります。この記事では、福岡市の公式ページで確認した条件と手順を整理しました。内容は2026年8月時点で確認したものです。
登録免許税が実質0円になる仕組み

会社設立の負担を下げるこの仕組みは、2つの制度を組み合わせたものです。ひとつは国の制度、もうひとつは福岡市の制度です。
まず、産業競争力強化法にもとづく特定創業支援等事業の証明を受けると、会社設立の登録免許税が0.7%から0.35%に軽減されます。株式会社なら最低15万円が7万5,000円に、合同会社なら最低6万円が3万円になります。
そのうえで福岡市には新規創業促進補助金があり、軽減後に残った半額相当が補助されます。補助額は株式会社が一律75,000円、合同会社が一律30,000円です。結果として、登録免許税の負担が実質0円になる計算になります。
| 形態 | 通常 | 軽減後 | 福岡市の補助 | 実質の負担 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社 | 150,000円 | 75,000円 | 75,000円 | 0円 |
| 合同会社 | 60,000円 | 30,000円 | 30,000円 | 0円 |
※ 資本金が大きい場合は0.7%(軽減後0.35%)で計算した額になります。補助額は一律のため、その場合は全額が補助されるとは限りません。
とはいえ、福岡で会社設立をする方の多くは資本金をそこまで大きくしません。株式会社なら15万円、合同会社なら6万円という最低額で登録免許税が計算されるケースがほとんどです。その場合は補助額と一致するため、負担が完全に消えます。

出典:中小企業庁「登録免許税の軽減(産業競争力強化法)」(2026年8月時点)
証明書を取るための条件

会社設立でこの制度を使うために、まず必要なのが福岡市が発行する特定創業支援等事業を受けたことの証明書です。これを取るには要件があります。
福岡市の公式ページによると、1か月以上にわたって支援を受け、経営・財務・販路拡大・人材育成の4つの知識を身につけることが要件です。セミナーや個別面談を通じて、この4分野を学ぶことになります。
福岡市が実施している支援事業には、スタートアップ応援ネットワークFUKUOKA、女性のための起業ゼミ、さわら起業塾、福岡起業塾などがあり、公式ページによると計18事業が対象になっています。
なお、会社設立の代行を頼んでいてもこの証明書は依頼先が代わりに取得できるものではありません。市区町村の窓口に自分で申請する必要があります。会社設立の代行に期待できるのは、制度を教えてくれることと、日程を制度に合わせて組んでくれることまでです。
出典:福岡市「特定創業支援等事業」(2026年8月時点)
補助金の条件は7つあります

証明書を取って登録免許税の軽減を受けたあと、残りの半額相当を補助してもらうのが福岡市新規創業促進補助金です。こちらにも条件があります。
福岡市の公式ページに示されている対象者の要件は、次の7つです。すべてを満たす必要があります。
- 事業を営んでいない個人、または開業届の提出から5年未満の個人事業主であること
- 福岡市より特定創業支援等事業の受講証明を受けていること
- その証明書を活用し、登録免許税の半額軽減を受けて新たに会社を設立すること
- 新たに設立する会社の本社が福岡市内にあること
- 新たに設立する会社以外に経営に携わる会社がないこと
- 暴力団または暴力団員と密接な関係を有しないこと
- 福岡市の市税および延滞金等を滞納していないこと
補助額は株式会社が一律75,000円、合同会社が一律30,000円です。令和8年度の受付期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日まで(必着)とされています。

出典:福岡市「新規創業促進補助金」(2026年8月時点)
申請の順番を間違えると使えません

会社設立でこの制度を使うとき、いちばん注意したいのが申請の順番です。福岡市の公式ページには、「特定創業支援等事業を受講した『後』、法人登記手続き『前に』、補助金交付申請を出していただく必要があります」と明記されています。
つまり、登記が終わってから補助金を申請することはできません。会社設立を済ませたあとに制度を知っても、そのときには手遅れということです。
| 順番 | やること | かかる期間の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 特定創業支援等事業を受講する | 1か月以上 |
| 2 | 証明書の発行を申請する | 概ね5営業日/1枚300円 |
| 3 | 福岡市に補助金の交付申請をする | 登記の前に行う |
| 4 | 法務局に設立登記を申請する | 軽減された登録免許税で申請する |
※ 2026年8月時点で福岡市の公式ページを確認したものです。手続きの詳細は必ず公式ページか創業課にご確認ください。
会社設立の代行を頼む場合も、この制度を使いたいことは最初に伝えてください。後から言っても日程が合いません。福岡の事務所のなかには、この制度を公式サイトで説明しているところもあります。
会社設立の代行を選ぶときに、この制度への対応を基準のひとつにする考え方もあります。公式サイトで特定創業支援等事業と福岡市の補助金の両方を説明している事務所なら、制度を前提にした日程を組んでもらいやすくなります。

出典:福岡市「新規創業促進補助金」(2026年8月時点)
登録免許税のほかにもメリットがあります

特定創業支援等事業の証明は、登録免許税の軽減だけの制度ではありません。福岡市の公式ページによると、ほかにも次のメリットがあります。
創業関連保証の前倒しは、会社設立より前に資金を借りたい場合に効いてきます。通常は事業開始の2か月前からしか使えないものが、6か月前から使えるようになります。設備を先に用意する必要がある事業では、この差が大きくなります。
会社設立の代行を頼む場合、融資の相談まで扱っている事務所ならこのあたりの段取りもまとめて組んでもらえます。福岡には創業融資への対応を掲げている事務所が複数あるので、資金調達も考えているなら合わせて相談してみてください。
つまりこの証明書は、会社設立の費用だけでなく資金調達にも効くものです。融資を受けるつもりがあるなら、登録免許税の7万5,000円以上の価値があるかもしれません。
出典:日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」(2026年8月時点)
使うか使わないかの判断

会社設立でこの制度を使うと決めると、会社設立まで1か月半以上かかることになります。受講に1か月以上、証明書の発行に概ね5営業日、そのあとに補助金の交付申請と登記が続くためです。
一方、制度を使わなければ、書類がそろい次第すぐ登記できます。福岡の事務所では、公式サイトに最短1日から3〜5営業日という日数を示しているところもありました。
| 項目 | 制度を使う | 使わない |
|---|---|---|
| 登録免許税(株式会社) | 実質0円 | 150,000円 |
| 登録免許税(合同会社) | 実質0円 | 60,000円 |
| 設立までの期間 | 1か月半以上 | 書類がそろい次第 |
| 手間 | 受講、証明書の申請、補助金の交付申請 | 登記の準備のみ |
| 確実性 | 先着順で予算上限がある | 制度に左右されない |
※ 2026年8月時点の当サイトの整理です。募集状況は福岡市の公式ページでご確認ください。
会社設立の準備として受講そのものに意味がある、という見方もできます。経営・財務・販路拡大・人材育成の4分野は、事業を始めてから必要になる知識です。福岡で会社設立をするなら、一度受けておいて損はない内容だと思います。
出典:日本公証人連合会「Q3. 定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用等はいくらですか。」(2026年8月時点)
まとめ:福岡市の制度を使うために

福岡市で会社設立の登録免許税を実質0円にする制度について整理します。
- 国の特定創業支援等事業の証明で、登録免許税が0.7%から0.35%に軽減される。
- 福岡市の新規創業促進補助金で、残りの半額相当(株式会社75,000円/合同会社30,000円)が補助される。
- 証明書を取るには1か月以上にわたる支援が必要。手数料は1枚300円、発行は概ね5営業日。
- 対象は、事業を営んでいない個人か創業5年以内の個人・法人。2社目以降や事業承継者は対象外。
- 補助金の対象者要件は7項目。本社が福岡市内、他に経営する会社がない、市税の滞納がないなど。
- 補助金の交付申請は登記の前。登記が終わってからでは使えない。
- 登録免許税の軽減を受けるには、登記の申請時に証明書を添付する。
- 令和8年度の受付期間は令和8年4月1日〜令和9年3月31日(必着)。
- 先着順で、受付期間内でも終了することがある。必ず公式ページで確認する。
- 登録免許税のほか、創業関連保証の前倒しと公庫の利率引き下げのメリットもある。
この制度でいちばん多い失敗は、知ったときにはもう間に合わないというものです。福岡市で会社設立をするつもりなら、思い立った時点で創業課に問い合わせるのが確実です。
会社設立の代行を頼むにせよ自分で進めるにせよ、この制度を使うかどうかは早い段階で決めておく必要があります。設立の日程がまるごと変わるためです。7万5,000円の軽減と1か月半の時間、どちらを取るかを先に決めてから動き出してください。
出典:福岡市「創業・スタートアップ支援」(2026年8月時点)
この制度でいちばん多い失敗は、知ったときにはもう間に合わないというものだと思います。1か月以上の受講が必要で、証明書の発行に概ね5営業日、そのうえ補助金の交付申請は登記の前に済ませる必要があります。
つまり、会社設立の日程が決まってから調べ始めるとたいてい間に合いません。福岡市で会社を作ろうと思った時点で、まず創業課に問い合わせる。それがいちばん確実な進め方です。
逆に、急いで設立したい事情があるなら、この制度を使わない判断もありです。7万5,000円と1か月半の時間、どちらを取るかという選択になります。募集状況は変わりますので、実際に使う前には必ず福岡市の公式ページでご確認ください。
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
掲載順に優劣の意味はありません。並び順はページごとに変えており、順位付けではありません。いずれも当サイトが実際に検索してURLの存在を確認したサイトです(確認時点の情報のため、移転・終了している場合があります)。
- 福岡市新規創業促進補助金|スマート補助金
福岡市の補助金の概要をまとめた補助金情報サイト。
smart-hojokin.jp - 会社設立の登録免許税はいくら?計算方法と半額にする方法
登録免許税の半額軽減について解説した記事。
takeba-kaikei.com - 会社設立サポート|福岡の会計事務所 どんたく会計
福岡市中央区舞鶴の会計事務所。福岡市の制度で登録免許税が0円になる例を示している。
dontaku.jp - 福岡市で会社設立する方法は?創業支援や補助金、相談先を紹介
福岡市の創業支援と補助金を会社設立の流れに沿って解説した記事。
freee.co.jp - 会社設立の登録免許税はいくら?計算方法や半額に軽減するコツ
登録免許税の計算と軽減の条件を解説した記事。
biz.moneyforward.com - ベンチャーサポート税理士法人 福岡オフィス
福岡市中央区天神。特定創業支援等事業と福岡市の補助金まで説明している。
vs-group.jp - 福岡の会社設立|ベンチャーサポート
福岡での会社設立の流れと費用をまとめたページ。
vs-group.jp - 格安で法人設立 福岡で合同会社を設立するには
合同会社の設立に絞って費用を説明したページ。
miyagawa-kaikei.com - 福岡県での会社設立にかかるコストを徹底解説
福岡での会社設立の費用を項目ごとに解説した記事。
matsuoka-office.com - 福岡市の登記可能な格安バーチャルオフィス比較
天神・博多のバーチャルオフィスを料金で比較したページ。
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福岡県で合同会社を設立する場合の費用を項目別にまとめたページ。
hitodeki.com - 会社設立代行センター福岡
行政書士・社労士市川事務所が運営。株式会社の設立代行の料金を明示している。
kigyo.office-ichikawa.com - そよぎ行政書士事務所 会社設立支援
福岡市東区の認定支援機関。登録免許税を実質0円にする導線まで説明している。
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代行費用を比較した記事。
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ishiguro-tax.jp
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